本
『アフター・ヨーロッパ - ポピュリズムという妖怪にどう向き合うか』(イワン・クラステフ 庄司克宏・監訳) 『塩を食う女たち - 聞書・北米の黒人女性』(藤本和子) 『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ 訳・斎藤真理子) 『アイデンティティ…
アニメ『はたらく細胞』が大人気ですね。実はここ数年、『はたらく細胞』に限らず、子供たちが読んでも楽しめるような、科学を題材にしたマンガや本が豊作なのです。この5年以内くらいに出版/連載開始されたものの中から、いくつかピックアップしてみまし…
1ヶ月くらい前に、書店で何気なく手に取った本がありました。 未来のだるまちゃんへ (文春文庫) 作者: かこさとし 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2016/12/01 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (3件) を見る ああ、かこさとしさんだ。懐かしいなあ。…
「科学ではわからないこともある」じゃねえ わからねえことにルールを探す そのクッソ地道な努力を 科学って呼んでるだけだ……!!『Dr. STONE』(稲垣理一郎・Boichi) ここ最近の週刊少年ジャンプでは『鬼滅の刃』『約束のネバーランド』、ジャンプ発のアニメ…
現代の知識階級の悲哀は彼等が次第に自分の本質を失って無識になるつつあるということである。なるほど彼等は物を読む、けれどもそれは彼等の生の不安に原因を有するところの好奇心に刺戟されてのことであり、そういう風にして唯新しいものを漁っていたので…
『文豪とアルケミスト』というオンラインゲームで、小林多喜二をモデルにしたイケメンキャラクターが人気だということで、日本共産党の機関誌「赤旗」がその現象を好意的に取り上げたところ、ゲームのファンたちから「多喜二を政治利用するな」といった批判…
BSプレミアムでやっているドラマ「幕末グルメ ブシメシ!」を、子供と一緒に楽しみに見ています。 http://www.nhk.or.jp/pyd/bushimeshi/www.nhk.or.jp参勤交代で単身、江戸にやってきた若き下級武士・酒田伴四郎と、彼を取り巻く人たちが繰り広げるてんやわ…
NHKきょうの料理などのテレビ番組、そしてさまざまな雑誌や本でおなじみの料理研究家、土井善晴さん。私が最初に土井さんのファンになったのは、黒豆のレシピでした。そう、熱い煮汁に黒豆を入れて一晩戻し、それから煮含めるという、かの有名な「失敗しない…
劇場版ドラゴンボールZの最新作「神と神」を小学校1年生の子供と観てきました。期待以上の良い作品でした。 上映時間が85分と比較的短いため、小さな子供でもさほど疲れずに鑑賞できると思います。最近は、子供向け映画といっても上映時間の長い映画が多くな…
宮沢賢治の童話『セロ弾きのゴーシュ』が、藤城清治さんの美しい影絵で絵本になりました。 これがとっても素敵で、子供も何度も繰り返して読んでいます。 これまで、わたしの中のゴーシュは、無骨で、いかつい顔立ちをしていて、その中にちょっと気の弱さを…
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子供のころから何度となく読み返した本に、下村湖人の『次郎物語』がある。 この年になってもまだ、わたしの中には小さな本田次郎が棲んでいる、と思う。 中学生になった次郎は、おそらく生涯の恩師となる、朝倉先生と出会う。志ある中学生たちが集う朝倉先…
日経BP社の気鋭の記者、治部れんげさんより、新刊「稼ぐ妻・育てる夫―夫婦の戦略的役割交換 アメリカ人52人のワーク・ライフ・バランス」をお贈りいただきました。ありがとうございます! おそらく多くの日本のワーキングマザー(そしてファーザー)同様、…
土曜はケバブを食べに行ったり、ララガーデンでワインを買ったりと充実。ミートローフもうまくできてうれしかった。 今日の夜はのんびりテレビを見たり、「天の瞳」を読み返したりしていたらS嬢から電話。結局50分くらい長話になる。臨月に入ったのだが、…
夕方、本屋で待ち合わせ中、理工書の新刊を立ち読み。「細菌と人類-終わりなき攻防の歴史」は、歴史的名著「微生物の狩人」の足下にも及ばないなあ、などと。 ご飯を食べに行ったお店に、Jim先生の絵が飾ってあってびっくり&うれしくなる。 微生物の狩人 上…
池袋で「ラスト・サムライ」をみる。1時からの回が立ち見だったので、しばらくハンズで時間をつぶして4時からの回に行ってみたら・・・既に行列。3連休中日とはいえ、さすが評判の高い映画だけのことはある。観念して、154分を立ち見。 渡辺謙が素晴らし…
駒場で,M研・F研・K研の合同セミナー。多胚性寄生蜂のL.C.博士の講演と,各研究室から数名の研究紹介。どのお話もおもしろかった。MさんのSOL1,実に興味深い。 わたしの話については,Fさんから厳しいご批判を受ける。おざなりに誉められるよりはよほ…
嵐のような日々の中で原民喜を読む。大江健三郎の編集による新潮文庫版夏の花・心願の国。 “自分のために生きるな,死んだ人たちの嘆きのために生きよ。”
なつかしい小公女にひさしぶりに会った。 新潮文庫の訳は伊藤整。美しい完訳で再会したサアラ・クルウは,前に思っていたよりも強く,勝ち気であった。決してただのおとなしい天使なんかではない。 引き取ってやるのだから私の親切に礼を言いなさい,という…
某所に進化医学の解説文を書く仕事上,西洋医学史の参考に読んだ「医学と医療 総括と展望」(文光社)がとてもおもしろかった(5000円もする!当然,医学図書館で借りた)。 基礎科学と医学の共進化という視点で見ると,科学の発展の歴史は,またおもし…
「ソーニャ・コヴァレフスカヤ」を読み返す。今になって胸に迫ること多し。 ソーニャ・コヴァレフスカヤ―自伝と追想 (岩波文庫) 作者: ソーニャ・コヴァレフスカヤ, アン・シャロット・エドグレン・レフラー, 野上弥生子 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: …
サンシャインシティでパスポート申請。ついでに、アルパ地下の古本市をのぞき、犀星の「生きたきものを」を購入。亡くなった夫人にまつわる随想集である。「女ひと」に似ているようでもあり、もっと淡く静かなようでもある。 ひさびさに古本を眺めた。これだ…
灰谷健次郎『海になみだはいらない』から: “岩のあいだをもぐってサザエをとっていると、ときに大波がきて、それにまきこまれることがある。体がでんぐりがえって、何がなんだかわからなくなる。 そんなとき、あわててはいけないし、波にさからってもいけな…
昨日は帰りに「戦場のピアニスト」。 感動してというよりは、恐ろしくて涙が出た。共感するにはあまりにも悲惨さが大きすぎる。必死に生き延びるピアニストの恐怖と苦しみ、悲しみは、甘く浸れるようなものでは到底なかった。 彼を助けたドイツ将校が逆に捕…
広報の原稿もほぼ仕上がり、気持ちに若干のゆとりも出たこととて、神谷美恵子「若き日の日記」(みすず書房)読了。 角川文庫版の「神谷美恵子日記」におさめられていない、医学修行時代の日記。読み終えて、とても美恵子さんが身近な人のように思えてきた。…
週末は,三浦綾子「果て遠き丘」,加賀乙彦「高山右近」. 前者は.実に良いタイミングで読んだものだと思う.小悪魔・香也子の造型は,いっそ小気味良い.最近,「香也子的」誰や彼やにうんざりしていたが,あまりにもそのいや~な要素がよく描き尽くされて…
週末は,テス・モナハンシリーズ第4作,「ビッグ・トラブル」.ますます元気なテスの冒険を楽しむ. 今日から,「田辺元・野上弥生子書簡集」.自らをきちんと律すること.姿勢を正すこと.いたずらに傷つかず,機嫌よくいること. 言葉の美しさ,思想の確…
週末は福永武彦「愛の試み」(新潮文庫)など.その中から: 人は生れながらにして,孤独を持つのと同様に,必ず愛を心の中に持っている.愛とは,心の窓を外側から照し出す光のことではない.愛はそれ自体が仄明るく燃え続ける内部の焔である. 燃焼という…
学校へ行こうと思いつつ、力つきてお休み。 岩波のリクエスト復刊で出ていた、野上弥生子『真知子』を読了。 旧かな、旧漢字の上下巻を一気に。 この手の正統派文学をまともに読みとおしたのは、近年まれ。 今読んで、ちっとも古くない。 強く、かつ流麗な「…
SWさんに誘われて、銀座で映画。 今日、公開初日の「ロード・オブ・ザ・リング」を見る。 いやはやなんとも、すごい人。 テレビカメラも数台。並んでいるのもたいへんだが、待っている人の列を撮るために、重い機材をかついで階段をのぼりおりするのはもっ…