週末は,三浦綾子「果て遠き丘」,加賀乙彦「高山右近」.
前者は.実に良いタイミングで読んだものだと思う.小悪魔・香也子の造型は,いっそ小気味良い.最近,「香也子的」誰や彼やにうんざりしていたが,あまりにもそのいや~な要素がよく描き尽くされていたため,むしろ楽しくなってしまった.こんなカタルシスもあるものだ.
三浦綾子の筆は「悪女」を書くときに輝きを増す.彼女の中のヴァンプと,聡明に,真実に,向き合い続けてきたためだろうか.
「高山右近」は,まだ読みはじめたばかり.金沢出身の筆者が描く高山右近にとても興味があった.
去年は二度も訪れた金沢.暮れには将人クンも誕生した.なんだかすっかり、よその土地という気がしなくなった.