2003-03-03 ■ 本 灰谷健次郎『海になみだはいらない』から: “岩のあいだをもぐってサザエをとっていると、ときに大波がきて、それにまきこまれることがある。体がでんぐりがえって、何がなんだかわからなくなる。 そんなとき、あわててはいけないし、波にさからってもいけない。いきをつめてじっとしている。 よせてきた波はかならず引いていく。波が引いていくとき、ぽっかりと体は波の上にうかびあがった。” 海になみだはいらない (角川文庫) 作者: 灰谷健次郎 出版社/メーカー: 角川書店 発売日: 1998/04 メディア: 文庫