「科学ではわからないこともある」じゃねえ
わからねえことにルールを探す
そのクッソ地道な努力を
科学って呼んでるだけだ……!!『Dr. STONE』(稲垣理一郎・Boichi)
ここ最近の週刊少年ジャンプでは『鬼滅の刃』『約束のネバーランド』、ジャンプ発のアニメでは『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』あたりの話がしたい! と思っていたのですが、ハイラルを救うのに夢中*1で、すっかりブログがおろそかになっていました。
今日は何が何でも『Dr. STONE』(稲垣理一郎・Boichi)について語ります。
ある日突然、地球を襲った謎の光線によって、全人類が石化。
数千年後、とある物質の作用で偶然に石化が解除された(元)高校生男子コンビの大樹と千空が、「石の世界(ストーンワールド)」にゼロから文明を作っていく、というお話。
大樹は情熱的な体力バカ。
その友・千空は天才的な科学少年。
このコンビの掛け合いで、伝統的な科学マンガの「ハカセと助手」のフォーマットをなぞりつつ、がっつり友情・努力・勝利の筋を通している、とも見ることができるかもしれません。
ですが、科学なのかファンタジーなのかバトルなのか、そのいずれの枠にもはまらないところが何よりの魅力だと私は思っています。
身のまわりにある基本的な物質から、文明に必要な道具を生み出していく過程のおもしろさはもちろん、人間ドラマもしっかり描かれているのがよいです。
石化解除の謎を突き止めた大樹と千空は、必要と考える人間の石化を解いたりもします。とはいえ、簡単に役に立ってくれるだけの「仲間」ばかりが増えるはずもありません。
文明とはまさしく人間が作り出すもの。そのことを描くのに、この「ストーンワールド」は最適な舞台なのですね。
そしてそして! 絵がほんとに、とても、美しい。
迫力のある気持ちの良い線で描かれたドラマチックなシーンと、コミカルなコマとのバランスが絶妙です。
獅子王司の覚醒シーンと、「火薬を作る!!」のシーンは震えました。
今週7月4日にコミックス第1巻が発売されたところですが、本誌の展開を見ていてもこの先が楽しみになるばかりです。
まだ読んでない方は、一刻も早くストーンワールドへ来るがよいですよ。
*1: