マイノリティ感の克服

はてなーの皆さんは、いい加減うんざりしているかもしれないので、読み飛ばしてくださいまし。


私が「マイノリティの悩み」を悩まないで育ってこられた理由を考えていて、忘れかけていたできごとを一つ、思い出しました。


小学校(地元の公立)低学年のころ。

何かの拍子に「わたし頭がいい」という意味のことを、親の前で何気なく口にしたことがありました(頭がいいと誰かに誉められた、という内容だったかもしれません)。

そのとき、両親に烈火のごとき勢いで叱られたんですよね。「思い上がるな!」と。


そのときまで、「思い上がる」という言葉の意味さえ良く知らなかったほど小さなころの話です。でも、その意味は一瞬で強烈にインプットされました。

親も喜んでくれるだろうと思って話したことを叱られたのですから、びっくりして、ショックで、でも叱られた理由は問答無用で伝わって、しゃっくりが止まらなくなるほど泣きじゃくって謝りました。


それ以来、自分が人とは違う(人より優れている)と考えてはいけない、と思うようになった気がします。

他人との差異に意識を向けることには、とても強い罪悪感がありました。だから、人との共通点を探すことに、強迫的と言えるほど力を注いだ。それが結果的には「マイノリティ感」を感じることから救ってくれたのかもしれません。

今は、そこまで強迫的な思いはありませんが、知らず知らずのうちに思い上がりの芽が出てきているかも。自戒。


マイノリティ感に悩む方々が思い上がっていると言いたいのではありません。

私の場合は、幼い傲慢さをたしなめられたことで、「他人との差異」を意識しすぎずに済んだわけですが、私より聡明な方々(id:kasokenさんとか)は、もっと前向きなきっかけで「他人との共通点」をたくさん発見して、マイノリティ感を克服してこられたのだろうと思います。

今、なんだか生きにくいなあと思っている人も、肩の力を抜いたら、そんなやさしいきっかけが、身近にいくつか転がっていることに気づくかもね、と思ったことでした。