リセット

リフォーム計画が着々と進んでいるわが家。
ゴールデンウィーク明けには、まったく生まれ変わった内装になる予定である。

他の部屋に先立ち、先週末、お風呂場が改装された。
まず、見た目がホテルのようにきれいになっている。その上、機能がすごい。
台所からも自動的にお湯張りができる上、好きな時間だけ保温もしてくれる。
さらにさらに、お風呂場を暖房したり、乾燥したりする機能までついている。
IT革命の匂いがする。

浴槽のデザインも向上したので、ゆったりとつかることができ、うれしい。
シャワーのお湯も常に一定の温度。勝手に熱くなったり冷たくなったりしないのだ。
実に文化的である。

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みんなで内装の構想を立てるのはとても楽しいが、同時に片づけも進めなくてはいけない。
ここのところ、ものを捨てるのが快感だ。
昨日は、私の部屋だけで燃えないゴミが5袋も出た。
魔窟と化しているベッドの下、本棚やロッカーの上、パソコンデスク棚の奥など、
すべてを空にしたのだ。

駒場時代のシケプリ(学生が相互扶助によって制作する試験対策プリント)が、
うんざりするほど出てきた。
ノートを開いてみると、ほとんどおぼえていないながらもなつかしくなる。
まったく身に覚えのないレポートも。・・・こんな大層なこと考えていたんだなあ。

ほんとうに必要なものは、実は少ししかないということに気がつく。
今後はシンプルに、スリムに生きるのだ。
新しい人生の始まり、そう、リセットである。

高校生や大学学部時代なら、たとえば数ヶ月、なにもかも放り出して人生を考え直す、
といった行為に出ることは簡単だ。(そうでもないか)

でも、もう、さすがにそうはいかない。
私は平凡な人間だ。
日常生活をきちんと送り、義務を果たしつつ、少しずつ脱皮を繰り返したい。

経験の量をいたずらに誇って、その鎧の中でさとりすますようなことはしたくない。
・・・少なくとも、高校生や大学生のアタマで考えた枠の中では、生きたくねえや。

脱皮直後の肌は傷つきやすいかもしれないが、どうせすぐ固くなるんだ。
たいしたダメージにはならないだろう。

未熟な私が精いっぱいに感じて、考えてきた宝石のようなことごとがあるからこそ、
リセットができると考えたい。

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などとぶってみたのも、リフォームの興奮がなせるワザ。
興奮ついでに、住まわせてくれている両親に心から感謝する。

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本日の5分前精神

学会の発表要旨を書き上げ、先生に見ていただく。
めずらしく「よく書けている」とほめてくださった。うれしい。
締め切りはメールで15日。驚異的な早さでの仕上がりだ。