基本レジュメのおぼえかた

 「基本レジュメ」というのは、重要事項(いわゆる「基本問題」)を、論文式試験の答案形式でまとめたものをいいます(そうじゃないのもあるかも……)。
 実際に論文式試験で応用問題を解くにあたっても、このへんの知識がないとどうにもならないですし、そもそも仕事をする上でわかっていないと、どえらく恥ずかしい。
 
 なので、弁理士試験の勉強をする人は、どこかでこの「基本レジュメ」をがんばっておぼえるという作業をします(たぶん)。
 
 実は最初、というかかなり長いこと、「え〜? 暗記〜? やだよう。苦手だよう」とこの作業を避けてきました。
 「要はこういうことだよね」と理解できていれば何の問題が? と思っていたふしが大あり。
 
 ところが、法律の勉強、そして実務では、「言葉の使い方」というのが、実はものすごく大事なんですよね。
 特に、日本は成文法の国で、文字によって表された法律が、裁判の際のもっとも重要な基準(法源)となります。
 したがって、法律を構成する言葉の使い方には、どれほど注意を払っても神経質すぎるということはありません。
 いやしくも法律で食っていこうとするにあたり、言葉の厳密な使い方がいいかげんでは、箸にも棒にかからんぞ、というわけです。
 
 試験でも、「なんとなくこういう趣旨の、こういう内容」とおおざっぱに把握しておいて、適当に作文しようとすると、たいがい痛い目にあいます。
 
 そんなわけで、基本レジュメをいっしょうけんめいおぼえているわけですが、暗記が嫌いで理系に進んだ私が、30過ぎてどうやって暗記するよ? と、最初は途方にくれました。
 とりあえずここ2週間で、「これがいいかも?」と今のところ思っているやり方をご紹介。また変わっていくかもしれません。
 
1.基本レジュメを左に、ノートを右に置く(私が右利きだから)。
2.レジュメの構成の見出しを、ノートの左半分に書く。
3.見出し以下の内容を、レジュメを見ながら、ノートの右半分に書く。
4.これを、レジュメのお題1つについて行う。
5.レジュメを伏せて隠し、ノートの左半分に書いた見出しを見て、見出し以下の内容を頭の中で思い出す。わからなかったら、すぐにノートの右半分を見て確認。
6.次のレジュメのお題について1〜5を繰り返す。
7.ひととおり(レジュメ4つ分くらい?)作業を終えたら、最初のレジュメのお題に戻り、今度は何も書いていないノートのページに、構成の見出しとそれ以下の内容を要点だけ書いていく。
8.もとのレジュメと照らし合わせて、抜けているところを確認する。
 
 平日はなかなか時間が取れないので、1〜8を一気呵成にやるのは難しいですが、きりのいいところで区切りながらやって、最後の方は、5〜8を必要に応じて繰り返す感じです。
 
 ある程度おぼえてくると、それまでの蓄積も少しずつ生きてくるので、作業の負担感はそれほど増さないような気もしています(今のところ)。