なんとなくフェミニズム

妙にフェミな気分だったので、上野千鶴子やら小倉千加子やらを読んでいた。


結婚の条件 (朝日文庫 お 26-3)

結婚の条件 (朝日文庫 お 26-3)


これは、斎藤美奈子のモダンガール論と論旨は似ている(モガ論の方がおもしろいかも)

モダンガール論 (文春文庫)

モダンガール論 (文春文庫)


驚くほど多くの現代女性が専業主婦志望である。(しかし、必ずしも男性はそうでないところに晩婚化の原因がある)

なぜか。それは、彼女たちが求めるライフスタイルにある、と小倉千加子は説く。

その理想、男性が聞いたらブーイングの嵐かもしれない。まず何はともあれ「結婚」して「出産」して、しかるのちに初めて「自己実現のための仕事」をしたい、というものだから。


女は真面目に働きたいなんて思ってませんよ。しんどい仕事は男にさせて、自分は上澄みを吸って生きていこうとするんですよ。結婚と仕事と、要するにいいとこどりですよ。


耳が痛いですなあ。

そうできたらいいよなあ、と私だって思ってるもんなあ。


しかし、実際の「お仕事」にはしんどくないものなどないし、その仕事を続けるためには、結婚・出産の前後、最中を通じて、周到かつ面倒かつ地味な努力が必要だ。

共働き女性のこんな姿は、一昔前の「がんばる」キャリアウーマンみたいで魅力がない、だから女性は専業を志望するのである、と小倉さんは言う。

むむう。魅力がないとな。

そうは思われたくないなあ。


続けること、がんばること、ほんとに大変だけど、楽に飲める上澄みにはないおいしさがある、と私は思う。

そんなおいしい思いをしている素敵な共働き女性、たくさん知っている。

昔の女性は、みんな兼業だったわけだしね。

フェミの皆さんも、マスコミも、どうしてそこに光を当てないのかな?


女が働くことを、「生活のため」と「自己実現(とやら)のため」ときっかり二分することには反対。

男性(と、独身女性)に当てはめてみればわかる。あなたがた、生活のためだけに働いているんですか? そこに、働くことそのものの楽しさはないのですか? それとも、ただの趣味だけで仕事しているんですか?


私、実は「職業婦人」という言葉が好きだ。

堅実で、地に足をつけて、生き生きと働き、生活している感じ。


おもしろ半分に女性を「キャリア女性」「パート女性」と二分して対立を煽るのではなく、みんな仲良く「職業婦人」でいいじゃんね。

甘いか。



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