発想の転換が必要

研究の現場でも、派遣の方に業務を一部依頼することはよくある。しかしながら上司によれば、即戦力となる人材は稀なのが現状らしい。人のいい雇い主(うちのような)が辛抱強く仕事を教え、スキルを身につけた派遣さんは別のところへ・・・ということになりがちで、正社員が派遣さん教育にかけた労力は見返りが少ない。


さらに修士課程へ進学する学生が激増している昨今、修士号を取得していても使い物になる人は少ない(正社員でも少ない)。博士号を持っていて、やっと常識的に仕事ができるかな、というところだと思う。ところが、それなりにスキルのある博士たちには職がない。


このジレンマはなんだろう。もっと雇用環境が円滑にいかないものだろうか。

企業では、もっと積極的に博士号取得者(ポスドクを含め)を雇用しよう! 博士は働きますゾ。


また、結婚や育児をきっかけに研究を離れた女性研究者の皆さんが、もっと派遣や時短勤務者として働きやすくなるといい。彼女たちの能力は実験だけにとどまらない。職場での円滑な人間関係づくりには、ある程度人生経験も重ねた女性の存在が欠かせないのだ。(私は、とても優秀な年配の技官さんを何人か知っている)


多くの人が職を得て、雇用者側もトクをする方法は、たくさんある気がするのだが。