治部れんげさんのこちらの記事を読んで、考えていた。
仕事と育児の両立をはばむもの、それは・・・ - RengeJibuの日記
時期特有の問題点
私は幸い、親族には恵まれていて、そこで不愉快な思いをしたことはないけれど、子どもを預けて働いていれば、いろんな人にそれなりのことは言われる。意外にも、役所などの子育て支援関係の人々の発言に、先入観に満ちたものがあったりする。
「せめて3歳までは、おうちで育てられたらねえ」系が一番多かった。
「保育園に通わせるのはかわいそう」と言う人もいれば、娘と向き合える少ない時間を大切にしていたら「そんなに気をつかってべったり過ごしているから、ママっ子になるんだ」と言う人もいる。
「保育園では大勢の中でまとめて見られるからかわいそう」と言う人もいれば、「ひとりっ子だと淋しくて(甘やかされて)かわいそう」と言う人もいる。
今でも、似たようなことは言われているし、それに加えて「二人目は?」攻撃も激化しているけど、実はもうほとんど気にならなくなっている。
聞き流せるほど図太くなってきたのと、子どもに関わる人(夫婦、親族、保育園)どうしのつながりが安定して強くなってきたのと、子どもと私にとって保育園に預けることのメリットがはっきりしてきたからだと思う。
子どもを産んだばかりのときは、生理的にも気が立っていたし、ちょっとした周囲の言葉が気になってくよくよしていた。
復職したてのころは、子どもがいることで仕事で引けをとりたくないという気負いと、子どもに淋しい思いはさせたくない、という気持ちでいっぱいいっぱいで、やっぱり神経をとがらせていた。
れんげさんの場合は、産後すぐ(今3ヶ月くらい?)&復職したばかり、という状況が重なっているので、よけい傷つきやすい状態にあるのかなあ、とお察しする。
この時期のお母さんたちは、ふつうの状態ではない。
手負いの状態で赤ちゃんを抱えて、極度の緊張状態で日々過ごしているのだから、身近な人たちには、温かくいたわってほしいと切に思う。
また、この時期のお母さんたちは、通常の日常生活を送っている人としての判断やコミュニケーションもしづらい状態にある。
ケンカになったり、大泣きされたりしても、「ああ、今は手負いの雌獅子なんだな。この時期が過ぎればもとに戻るな」と思って、大目に見ていただけるとありがたい。
この時期の母親は、周囲の人が想像する以上に、自分自身をも責めているものだと思う。
時期によらない問題点
同じことでも、言われて腹が立つ相手と、素直に聞ける相手がある。
言われて腹が立つのは、相手がこちらを信頼していないことがひしひしと伝わってくる場合。
"若いお母さん、働くお母さんは、自分のことしか考えていない。子どもや夫は二の次三の次"と思い込んでいる人の発言は、悲しくなるし、素直に受け止められなくなる。
若いお母さんだから(働くお母さんだから)系の思いこみには、"ご飯もろくにつくれないだろう"、"目新しいものばかりありがたがるだろう"、"年寄りの話なんか聞かないだろう"、というようなものも。
これらの思いこみに基づいた発言にもやっぱり「んなこたないわよ、ちゃんと見てよ、決めつけないでよ」とトゲトゲしくなってしまう。
余談だけど、今の若いお母さんの育児の方が、その親世代よりもはるかに「昔ふう」であることが多いかも。
ふだんからある程度つきあいの濃い人だったら、「またあの人か」で聞き流せるし、あるいはまったく行きずりの知らない人だったら「ふーん」で聞き流せるけど、ふだん連絡を取り合うことの少ない親族や、つい最近関わり始めた子ども関連のつながりの人たちというのがいちばん中途半端で、処理しづらいのかもしれない。
それは、「わかってくれるはず(べき)なのに、わかってくれない」という裏切られたような母親の思いが、そこには入り込んでくるからじゃないかと思う。
わかってもらえることを期待する母親が悪いのか、思いこみで接する周囲が悪いのか。難しいところではあるけれど、お互いの思いこみをいったんフラットにして、コミュニケーションを密にすることで解決できる部分も、ある程度はあるかもしれない。
無理なら、上手に距離をおくしかないのかな。距離をおけない場合は・・・困っちゃいますよねえ。
で、結論は
ない。
ないけど、治部れんげさんもきっと、1年も経たないうちに、図太いお母さんに変貌(笑)しているのではないかなあ、などと思ったりしました。
私は子どもを一人、2歳4ヶ月近くまで育ててきた経験しかないのですが、少なくとも、出産直後の、そして復職直後のようなつらさはなくなってきました。
そして、周囲の先輩ママさんたちを拝見する限り、皆さんいい意味で前向きに図太くなっていらっしゃる。また、子どもを含めた人生がどんどん楽しくなっているように見える。
なんの励ましにもならないかもしれませんが、きっと大丈夫ですよ。
信頼できる人たちをたくさんつくって、笑ったり泣いたりしながら、にぎやかにがんばっていきましょう☆