初雪

昨夜、東京では、今年初めての雪が降った。
雪は、今朝方まで降りつづき、私の住む板橋では、10センチ近く積もった。

明け方、みぞれが窓をたたく音で目がさめ、またふとんにもぐりこんで、湯たんぽのほうへ足を伸ばす。
外が寒いとき、暖かい部屋の中にいる、というのは、なんて幸せなんだろう、と思う瞬間である。

午後、研究室へ出かけてみると、本郷では、すっかり雪はなくなっていた。
さすがに、江戸の内と言われるだけあって、本郷は都心なのだ。

正月ボケした頭を活性化するべく、少し集中して勉強する。
いささかものごとに倦み疲れていた年末がウソのように、いろんな現象がおもしろく思え出す。
休養は取るものだ。

駅前のスーパーで、大根と食パンなどを購入し、帰宅。
おじさま方が、けっこうお買い物に来ている。

生花のコーナーで、きれいなチューリップの花束を「成人式用」として売っていた。
今日は、成人の日なんだなあ、と思いながら、まだ雪の残る道を歩いていたら、過去にしでかした少々恥ずかしい過ちを思い出し、ギャッと叫びそうになった。

30年後の私は、今ごろの私を思いだし、またギャッと叫ぶことになるのだろうか。
願わくば、もう少し、成長したいと思う。