ケタ違いのあやまち

サンプル中のゲノム濃度を調べるのに、まずはオーソドックスに吸光度計で測り、次に、ゲノムの中のある遺伝子コピー数を定量した値から逆算したところ、なんとそれぞれの値が1オーダーずれていた。

数千万単位のプロジェクトの未来がかかっているサンプルである。そして、同じ方法で別のサンプルの遺伝子を定量しているメンバーも、やり直さなくちゃいけないのかと大騒ぎになった。


・・・で、この騒ぎは昨日、あっけなく収束した。

原因は、私が繰り上がりのあるかけ算を間違えたからでした。


遺伝子を定量する際には、標準曲線というものを用いる。

標準曲線は、10の2乗コピー、3乗コピー・・・7乗コピーと、あらかじめ遺伝子のコピー数がわかっているサンプルの測定結果で描く。それに、調べたいサンプルの測定結果を当てはめるのだ。

実際には、2.5×10の1乗コピー/ul、2.5×10の2乗コピー/ul・・・となっているサンプルを4 ulずつ測定チューブに入れる。2.5×4は10。当然1ケタ上がらなくてはいけない。


お察しの通り、私は1ケタずつ目盛のずれた標準曲線を描いていたのでした。計算ドリルからやり直しである。


本日、ボスにおそるおそるカミングアウトしたところ、爆笑された。昨日、夜遅くまでがんばった結果が出ていてほんとに良かった。でなければ血を見るところだった。


明日は放送大学行き。しかも早起き。