台風前夜

研究室始業式。

といっても、いわゆる「夏休み」があったわけもない。「のんびり月間」終了といったところ。


またもや、進行速度10km/hという、自転車なみのとろい台風15号が接近中。

前回の11号で慣れたため、早めに帰るようなこともせず、ふだんどおり実験。

いちばんひどいのは、明日の朝かな?


夕ご飯は、カレーが食べたくなり「プティフ」。

なぜか、その時間に店に来ていたのは、4人とも女性の一人客であった。


腹ごなし後、アッセイ。

サンプル96本、測定器にかけて、RI室を閉める。この瞬間の解放感がたまらない。

研究室に戻ってきたところで、退室手続きをしたかどうかが気になり、ふたたび地下へ。


放射性元素取り扱い室(RI室)はいろいろと危険なものがあるので、入退室の際には管理用のIDバーコードを機械に読みとらせる必要がある。

入るときはいいのだが、出るときの退室手続きを忘れがち。忘れたまま1日たつと、ペナルティがついてしまう。

RI室の窓から中の管理コンピュータ画面をのぞくと、ちゃんと退室していたことがわかり、安心。


このバーコード読みとり機、入るときは「どうぞ、お入りください」、出るときは「おつかれさまでした」と女性の声が流れる。

E君は「無機質で嫌いだ」というが、疲れ果てているときはけっこう、この「おつかれさまでした」でもうれしかったりする。思わず返事をしたりするのはよくない傾向。


いっそのこと、入室の際には「いらっしゃいませ。RI室へようこそ!」、退室時には「ありがとうございました。またお越しくださいませ」などとしたら、もっと笑えるだろうに。

あんまり「ごゆっくりどうぞ」とは言われたくないけど。