にしんの黒砂糖煮

 娘と買い物に出かけたら、ぴっかぴかの立派なにしんが一盛り(4尾)200円で投げ売りされていました。

 今が旬のにしんは、春告魚(はるつげうお)とも呼ばれるそうですね。

 いそいそと買ってきて、煮付けにしました。

 にしんという魚は、手にしてみると、なんとも柔媚な印象の魚です。

 細い骨に、うすく脂が乗ったふっくらした身をまとって、ちょっと官能的な感じもします。

 うろこは手で撫でれば簡単にとれてしまいますし、おなかも手でさっと開くことができます。

 頭を落としてワタをとって洗い、3等分くらいにぶつ切りにします。

 それを圧力鍋に並べて、酒と水をひたひたに注ぎ、黒砂糖・しょうゆ・おろししょうがを加えて蓋をし、強火にかけます。

 ピンが上がって圧力がかかり始めたら弱火にして、5~6分ほど。

 その後、蓋を取って数分煮て、すぐにいただきました。(娘が待ちきれなかったため)

 火を入れた時間が短かったので、小骨は残りましたが、身はふわっふわ。青魚というより、ほとんど白身の魚のような柔らかさ。

 甘めの煮汁と、脂がほどよく乗った身の相性は抜群で、娘もあっというまに三分の二尾ほど平らげました。

 ふだんの料理には、てんさい糖かきび砂糖を使っていますが、たまたま昼のテレビで黒砂糖を使った煮魚を紹介していたので、今回は試しに黒砂糖で。とても深いコクが出ておいしかったです。

 淡泊だけど脂の乗った魚だから、よけいに合うのかもしれませんね。

 もう少し時間をかけて、じっくりコトコト煮ると、小骨まで食べられるようになるのかな。それは次回の課題。