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いろんな「場」で生きる

「実力」×「プレッシャー耐性」 - Chikirinの日記

を読んで、うんうん、そうだよなあ、と納得することしきり。


研究者時代もそうだったし、今だってある意味(というかすべての意味)で、成果主義の世界で私は働いている。


バリバリ成果主義の世界で、はつらつと生き抜いている人たちをよく見ていると、彼らは実にいろんな顔をもっている気がする。

いろんな「場」に生きている。


野球やヨットや山歩きなどの趣味をもっていたり、よき父親で、近所の子どもたちの面倒もついでに見ていたり、社外や学閥外にゆたかな人脈をもっていたり、これらすべてを兼ね備えていたり。

そんな人たちが、これまた颯爽とした研究室のボスや、一部上場企業の部長や、有能な弁理士だったりする。


もちろん、彼ら・彼女らにまったく悩みがないはずはないけれど、プレッシャー・マネジメントがとてもうまくいっているように見えるのは確かだ。

そのコツのひとつは、たぶん、「職場だけ」でプレッシャーを解決しようとしていないところにあるのではないか、と思う。


「この仕事がうまくいかなければ、自分のプレッシャーは絶対に解消できない」

「あの地位を得るまでは、このプレッシャーに耐え続けなければいけない」

「このプレッシャーが解消されなければ、自分はダメになる」

そんな考え方を、たぶん、彼らはしていない。


「職場の自分だけが本当の自分」という思いこみがないのだ。

家庭の自分も、地域のコミュニティにいる自分も、そして趣味の仲間と一緒にいる自分も、みんな本当の自分。

あちこちに本当の自分がいることが、精神的なセーフティネットになっているような気がする。

そういう上司や同僚は、周りにも妙なプレッシャーを与えない。だから人がついていく。だからますます仕事がうまくいく。

私の目には、そんなふうに見える。


ワーキングマザーが成功しやすいのは、子どものおかげで、さまざまな場に生きざるを得ないからだろう。

家庭も仕事も趣味も、マネジメントしなければいけない変数と思うと、それこそプレッシャーだけれど、それらすべてをまるごと定数として初めから取り込んでしまえば、逆にそれらを足場にすることができる。足場はたくさんあると、安定する。


それにつけても思うのは、専業主婦は実に高度な専門職だ、ということだ。

自分にそのつもりはなくても、人は子どもや夫の成功を主婦の「成果」と判断するし、それは大変なプレッシャーである。

そして、主婦が家庭以外の場でも生きることは、なかなか難しい。


太郎帳:グラグラリのコメント欄で、maaさんが「育児ワールドに隔離されているような気がしてきますね。。」とおっしゃっていたけど、その「ワールド」だけですべてのプレッシャーを解決しなければならない、としたら、これはほんとうに大変だと思う。


もちろん、仕事場(家庭を含む)だけでプレッシャーを解決できる人もいるにちがいない。

でも、自分や身近な誰かが、職場以外にも生きる場所を必要としているのであれば、そこでも生きることを応援してあげたら、あるいはもう少しずつ、みんなが楽になれるのかもしれない。