どうやら私は、秋になるとウェブ日記関連の「何か」をしたくなるらしい。
2000年11月、自分の「ホームページ」にウェブ日記を書き始めた。
2004年10月、楽天ブログに移行。
2005年11月、はてなに乗り換えている。
ということで、2008年の秋は、はてなをやめてアメブロに移ります!
・・・というのは嘘で、ひとまずこれまでのウェブ日記経験をふりかえってみる。
「ホームページ」の頃
なぜウェブ日記を書き始めたのか、動機はよくおぼえていないが、たぶん現実逃避だっただろう。
修士2年でお尻に火がついて、恋愛関連でうだうだしていて、さらに母が入院して、自分の中に渦巻いていた感情のはけ口がほしかったのかもしれない。(サイトはこちら→)
当時書いていた記事のデータは、2001年7月までさかのぼって本ブログに移してあるが((2020/2/3追記:2000年の分まで移してあります、それ以前の日記をざっと読み返したら・・・若い。つくづく若い。
同時に、いかに役立たずの院生であったかということもよくわかる。実験してるんだか遊んでるんだかわからない。
ただ、このころ書いていた文章は、今と比べて「息が長い」感じがする。
それほど長文というわけではないけれど、きっちりと作文している感じ。改行や段落や小見出しに頼っていない。
それでいて、わりと自由に書いている。コメントを意識していないからだと思う。
たまにメールをくださる方、掲示板に書き込んでくださる方がいたくらいで、ネットコミュニケーションというものはほとんどなかった。
でも、身近な人(主に研究室関連の人)たちが読んでくれたりして、「読んでるよ」と言ってもらえるだけで嬉しかった。
楽天ブログ時代
こうして、4年近く地味に「ホームページ」に日記を綴りつつ、途中でサイトを充実させようといろいろいじってみるも、自分にはウェブサイトをデザインするセンスと能力がない、と認識。
手軽に日記だけ更新したくなり、ブログサービスを使ってみよう、と思ったわけだけれど、なんでまた楽天ブログにしたんだろう。
当時、楽天でよくお買い物をしていて、たまたまブログサービスがあることを発見し、使ってみたら使いやすかったのでそのまま・・・という感じだったのかもしれない。(サイトはこちら→)
えーと、このころは、何をしていたのかしらね?
2004年10月ということは、つくばの某独法研究所でポスドクしつつ、結婚準備に追われていたころだ。
その直前は就職活動もしていたわけで、不埒千万なポスドクだった私を、当時の上司はよくぞ雇用し続けてくれたものだと思う。
それはさておき、初ブログでは、ミクシイみたいに、記事ごとにコメントをもらえるのが嬉しかった。
トラックバックは使っていなかったし、飛ばしてもらったこともなかったように思う。
実際に、ブログコミュニケーションのおもしろさを実感したのは、はてなに移ってからだった。
はてな時代
楽天ブログで妊娠を公表するまで、妊娠初期の思いなどを覚え書き程度にはてなに書いていたのが始まりだった。
はてなを知ったのは、サイエンスライティング友の会なる集まりで知り合った内田麻理香さんがはてなー(kasoken)だったから。
シンプルで使いやすかったのと、気分を変えたかったのとで、最終的にはてなに乗り換えた。
はてなに移ったときは、張り切ってブログランキングに登録し、科学部門で10位そこそこをうろちょろしていた。
そこで、アナログエンジニアの5513さんや薬作り職人さん、アマサイさんたちとお知り合いに(みなさん、非はてなーですが)。
提供する科学の話題が減ったこともあり、ブログランキング登録をやめたが、毎日訪問してくださる方はそこそこ増えて、ときどきはトラックバックなどもいただくようになった。
育児休業中で孤独だったし、ブログを通じた交流で、ずいぶんと励まされたり、刺激を受けたりもした。キーワードでのつながりが強力だったと思う。
coffeekudasaiさん、ryan2さん、orange-bagelさん、dadanndannさん、elektro-wakaさんには、子どもの年齢・月齢が近いこともあって、本当にいろいろ励ましていただきました。そして、すっかりミクシイの方でのやりとりが多くなっているけど、実ははてなつながりだったsatsuki566さんとか、fc2に引っ越されたfarthest_limitさんとかも。
最近ではkimamanさんとか、snow8さんなど、先輩お母さま方の「はてな友だち」が増えて、ありがたい限りです。
そんな感じで、はてな歴3年。
はてなブックマークを頻繁に使い始めたのは、今年に入ってから。
最初は、自分のブログにときどきブックマークをいただいて(主にkonichanさん、kapibaraさん、azumyさん、yumizouさんだった。ありがとうございます~)、これは何だろう?と思っていたのだが、自分では使わず。
それから、自分のエントリがホットエントリに入ることがときどきあって、初めてほかのホットエントリにも目が向き、「へえ~」と使い始めた。
はてなブックマークのおもしろさは、「お気に入り」にある。(私のお気に入りはこちら)
いつもおもしろい記事をブックマークしている人を何人か登録しておけば、私が興味を惹かれそうなエントリを、皆さんが探して、コメントつきで推奨してくださるわけで、非常に便利かつおもしろい機能だと思う。
逆に、私が先にブックマークした記事を、お気に入りのブックマーカーさんがやはりブックマークしたりすると、仲良くなれたようで「うふふ」という気分になる(なんとなくだけど、yukitanukiさんは後でも先でも「うふふ」率が高い気がする)。
そして、自分でつけたブックマークコメントにはてなスターをもらったりすると、「座布団一枚!」もらった感じで嬉しい。
でも、あんまり「なんかうまいこと言ってやろう」と思いすぎると、「そろそろ誰か、あのコメントにスターをくれたかな?」とか気になってしかたない。麻薬みたいでちょっと怖いなと思って、最近は自重中。
そしてこれから
これからも、私はウェブ日記を書き続けるだろうけど、どういう形で書いていくのか、今、少し考え直している。
《実名で書くこと》
実名で書いて長いので、今さら匿名にすることはたぶんない。
ただ、実名で書きづらい、でも書きたい、ということが増えてくると、考える時間が長くなって更新頻度はゆっくりになる。
たとえば、ニセ科学批判にしても、批判対象から職場や家族に対して何らかの脅威があるかもしれない、と思うと慎重になる。
また、優れた美質を併せもつ身近なビリーバーの人たちを思うと、彼ら彼女らに面と向かって言えないような言葉で批判することは難しい。
同じことが、育児や教育、そしてジェンダーの問題についても言える。
そしてこれらは、私の関心の多くを占めるのだ。
実名で書くということは、暴力的にネガティブな言葉を吐くという愚行から私を守ってくれるけれど、批判の切れ味も鈍くさせる。
これは、私の書き方、そして覚悟の問題なのかもしれないが、悩みどころだ。
《評価の即時性と定量性にどう向かい合うか》
ブックマークおよびブックマークコメントという形で、すぐに記事への評価がいただけることは、励みにもなるが、意識しすぎると確実に筆が荒れる。
また、私は炎上上等でコメント欄を開いてもいるが、議論をし続けるのはやはり疲れるし、消耗する。
昔のように、テキストサイトに、パーマリンクをつけず、丁寧にウェブ日記を綴っていくというのも、あるいはありなのかもしれないなあ、と思うときもある。
でも、評価を拒否することは「負け」であるような気もするし、何より、コメントを通じた交流から得られるものはとても大きく、捨てがたいのだ。
《ゆっくり、じっくり、いってみよう》
なんていろいろ考えたとしても、所詮は個人ブログ。
これでお金をいただいているわけでもないし、悩むほど、ひとさまが注目しているわけでもない。
情報と感情の流れに呑み込まれないように。
ほんとうに自分が感じたこと、考えたことを書けるように。
ゆっくり、じっくり続けていきたいと思います。
今日までおつきあいくださった読者の皆さま、ほんとうにありがとうございました。
そして、これからもよろしくお願いいたします。