朝からRIの再教育講習会。Y先生は実に話がうまい。
RIはこんなにこわいのだから注意して取り扱いなさい,という恒例のビデオ,めずらしく真面目に鑑賞していたら,けっこうよくできていることに気がついた。「震災対策の巻」で酸化クロムに火がつく場面では,もれなく全員目が醒めただろう。みんながねむくなったころに図ったかのようだ。
お昼,パスポートをとりに池袋へ。写真はいい感じに解像度が低く,ふだんより美人に見える。満足なり。
おなかがすいたので,手近な「桂花」へ。昔々の駒場時代,渋谷で食べた味とは少々ちがうなあと思いながら太肉麺をすすっていると,見るからにコワモテのおにいさんがふたり,入ってきた。
「地下にはテーブル席がありますよ」という店員さんの勧めをひと睨みで断ち切り,私の向いのカウンターにどすん,どすんと腰をおろす。「ねーちゃん,粋がってひとりでラーメン食ってるんじゃねーよ」などとすごまれたら,ちょっと困るなあと思っていたが,そんなこともなかった。「桂花」の本店へは行ったことがあるか,などと尋常な会話をかわしている。聞いていると,これがみごとな博多弁。
細身で,目のあたりに凄みがあるのが兄貴分らしい。全身に凄みがある,体格のいい方が弟分のようだ。
彼らにも太肉麺とライスが来た。やがて弟分のほうが,ぼそっと「俺,いま家ば探しよろう?・・・ファミリータイプば」と言う。ほほう,このおにいさんは既に家庭もちであったか。ところが彼は,「与野で籍ば入れとらんめえが」(←“住民届を出していない”の意)。しかるがゆえに,契約に至るのがむずかしいのであるらしい。ふーむ。そういうものなのか。
兄貴分がライスを少し,弟分にわけてやろうとすると,弟分は「食いきらんけん,よか」。
お茶を飲みながらそこまで聞いて,わたしはお店を出た。
今日はしとしと雨。蒸し暑い。