昨日の続きで、なんとなく本について。


今週、作家のリンドグレーンさんがこの世を去りました。

長くつ下のピッピ」は、何度くりかえして読んだことでしょう。


とっぴで力もちな女の子。お父さんは船長さんで、長い航海に出ている。お母さんはいない。

ひとりで大きな家に住み、パンケーキなんかじょうずに焼きながら(この「パンケーキ」が憧れだった。ホットケーキのうんとおいしいやつだと思っていた)、元気に暮らしているのです。

近所のおせっかいおばさんや、まぬけな泥棒たちとの痛快なわたりあい。何度読んでもわくわくしました。

挿し絵のピッピが、ぜんぜん美人でもかわいこちゃんでもないのが、またうれしい。

今でも「ピッピ」ファンの女性は、きっとたくさんいるはずです。


ノーベル賞はとらなくても、思想界に衝撃を与えなくても、全世界の人々の心に生きつづける作品を残したリンドグレーンさんは、94歳で、家族に見守られながら亡くなったそうです。


小さいころに読んだ本といえば、ほかにドイツの童話作家プロイスラーの「大どろぼうホッツェンプロッツ」「小さな魔女」。

E.ケストナーの「点子ちゃんとアントン」や「二人のロッテ」。

もちろん、モンゴメリーの「赤毛のアン」シリーズ。ワイルダーの「小さな家」シリーズ。

『少年少女世界の名作文学全集』全50巻は、おぼえるまで読み倒しました。

(手放してしまったこの全集、SSK氏はいまだにご実家に所有している。うらやましい)


初めて読んだ文庫本は、福岡の叔父がもっていた北杜夫の「どくとるマンボウ昆虫記」でした。