水泳部

何を隠そう、私はかつて、水泳部にいたことがある。


幼いころは、毎週スイミングスクールに通い、

「明るくなかよく元気よく!」

などと純真な声を張り上げて、『セントラルスポーツ訓』なるものを唱えていたっけ。

その栄光もどこへやら。今ではすっかりなまってしまっている。


この間、つくづく自分の二の腕をながめてガク然とした。

めったにお日さまの下にさらさないため、色は白いし、しかも、しかも、このふくよかさ。

そこで、同じく運動不足を嘆くY嬢とともに、御殿下体育館のパスカードをつくり、毎週泳ごうという殊勝な決意をした。理学部2号館水泳部の発足である。


ちなみに、Y嬢のボス・N教授は、他の教授連とともに、毎週金曜日に泳いでいらっしゃる。その鍛錬の成果は、この春のスキーで証明済みである。


さて本日、部員2名のわれらが2号館水泳部は活動を開始した。

・・・厳しい。予想以上に体力が落ちている。

もともと腕力はちっともないのだけど、100メートルで息が上がるようなことはなかったはずだ。だいたい、たかが500メートルで、腕が悲鳴を上げるなんてバカな話があるだろうか。

サウナで痛む腕を揉みながら、Y嬢と私は、つくづく嘆いた。

「でも、痛んでるってことは、ここがそのうち細くなるってことよね」

期待しつつ、今後も活動を続ける予定である。乞うご期待。