科学リテラシークイズ
解答
解答は、太字+下線で示します。元の記事には解答しか載っていませんでしたので、訳者(藤井)による解説を付しました。
1.科学的な方法として不可欠で「ない」ものは、次のうちどれでしょう?
a.自然を注意深く観察することb.観察したことを説明するための仮説を立てること
c.それらの仮説による予測を、観察結果に対してテストすること
d.a~cのすべては科学的な方法に不可欠である
科学的に何かを検証したと言えるためには、まず自然を注意深く観察することが必要です。次ぎに、観察した現象を誰にでも納得できるように説明するための仮説を立てることが必要です。そして、自分が立てた仮説から導かれる予測が正しいかどうかを、もういちど自然に戻してその結果を観察し、テストすることが必要です。
これらのステップをどれかひとつでも欠いてしまうと、それは科学的な方法とは言えません。
これらのステップを踏むことによって、どんな場合でも再現される、あるいは決まった確率で再現される結論を導くことができます。
2.月は満ち欠けします。それは……
a.毎月、地球の影に隠れるからb.太陽に面している側だけが照らされるから
c.月は潮の満ち引きを引き起こすから
d.a~cのいずれでもない
月は自分で光を放つことはなく、太陽の光を反射して光っています。
月はじっとしているわけではなく、29.5日かけて、地球の周りを回っています(これを公転といいます)。
地球上のある場所の人から見て、太陽と反対の方向に月があると、光を反射する面がいちばん広く見えます(満月)。しかし、太陽と同じ方向に月が移動するにつれて、光を反射する面はせまくなっていき、ついには見えなくなります(新月)。
地球の影が月にうつって月が欠けて見える現象は「月食」といい、満月が欠けて見えます。
海の潮の満ち引き(潮汐)は、月や太陽の引力によって起こりますが、月の満ち欠けとは関係ありません。
3.車の中でガソリンが燃えると、そのガソリンの中のエネルギーは
a.熱として環境中に入るb.永遠に失われる
c.もっと油井を掘ることで補充されるだろう
d.a~cのいずれでもない
ガソリンを燃やすことによって、ガソリンの中に閉じこめられていたエネルギーが解放されます。エンジンはそのエネルギーの一部を利用して車を動かします。残りのエネルギーは熱となって周囲(環境中)に放出されます。環境中に放出された熱は、熱が少ないところに向かって広がり、薄まりますが、そのエネルギーが完全になくなってしまうことはありません。いろいろなものに吸収されては放出され、というかたちで、エネルギーは環境の中をぐるぐる回っています。
油井を掘って新しいガソリンをくみ出し、それを燃やせば、そのガソリンの中のエネルギーも熱となって環境中に拡散してしまいます。
ガソリンを燃やしたときに出る熱をすべてもらさず回収し、新しいガソリンとしてリサイクルすることができないかぎり、ガソリンの中のエネルギーは環境中に放出され、拡散するだけなのです。
4.寒い日に、木製の枠がある窓の内側を触ると、ガラスの方が木よりも冷たく感じられます。それは
a.ガラスの方が低い温度だからb.木はガラスよりも悪い熱伝導体だから
c.木はガラスよりもたくさん熱を生み出すから
d.a~cのいずれでもない
ガラスが木の枠にはまった窓では、木枠もガラスも同じ温度です。それなのに触ってみると、ガラスの方が冷たく感じるのはどうしてでしょうか。
ひとつの物体の端を熱すると、その熱は物体全体に伝わります。また、温かい物体と冷たい物体が触れあうと、温かい物体の中の熱が冷たい物体へと移動します。これを熱伝導といいます。
ガラスや木、金属といったさまざまな物体は、それぞれ、熱の伝わり方が違います。金属やガラスは素早く熱を伝え、木は比較的ゆっくりと熱を伝えます。
温かい手と冷たいガラスが触れたときは、手の熱がどんどんガラスの中を伝わっていくので、接触面の温度があまり上がらず、冷たく感じます。いっぽう、温かい手と冷たい木が触れたときは、手の熱は木との接触面からなかなか木の中を伝わっていかないので、接触面の温度が高いように感じられるのです。
窓の木枠やガラスは、そのままでは自分から熱を発することはありません。
5.(c)
5.落雷は何から生じるでしょうか
a.雷雲の中の大きな磁場b.雲の中の強力な稲光
c.雲と地面の間の電荷の流れ
d.a~cのいずれでもない
雲の中で水蒸気どうしがこすれあい、その摩擦によって静電気が起き、マイナスの電荷が雲にたまります。それにつれて、電気を通さない空気をはさんで、地面の表面がプラスに帯電します。
つまり、雲の中にはたくさんのマイナスの電荷が、地面の表面にはたくさんのプラスの電荷が集まり、電位差が生まれるのです。
この差が大きくなると、差を破るために、雲の中の電荷か、または地面の中の電荷が空気の中に飛び出し(放電)、雷になります。
雲の中の電気が放電すると落雷になりますが、地面から伸びるような雷もあります。
雲の中だけで放電が起こる場合もあり、そのときは雲が光っているように見えますが、その光が集まって雷になることはありません。
6.電波(radio wave: RW)と可視光(visible light: VL)の違いは
a.電波は電場をもつが、可視光はもたないb.電波は磁場をもつが、可視光はもたない
c.可視光は電波よりも長い波長をもつ
d.可視光は電波よりも短い波長をもつ
空間には、マイナスの電荷とプラスの電荷がいろいろな密度で存在しています。マイナスとプラスのかたよりによって力が生まれ、その力の影響を受ける空間「電場」ができます。
いっぽう、電荷が運動すると、磁力が生まれ、その磁力の影響を受ける空間「磁場」ができます。
電磁波は、この電場と磁場が互いに影響し合ってできる波のことで、波の周期的な長さの違いによって、電波、可視光、X線などさまざまな種類があります。
したがって、目に見える光である可視光も、電磁波の一種であり、電場と磁場の両方によって生まれているものなのです。
7.相対性理論によれば
a.質量のある物体は光速を超えて加速することはないb.動いている人の時計は、静止している人の時計よりもゆっくり進む
c.動いている物体は、運動の方向に短くなる
d.a~cのすべて
アインシュタインの特殊相対性理論の柱となる原理は2つあります。ひとつは「相対性原理」、もうひとつは「光速度不変の原理」です。
・慣性の法則が成り立つ座標系(空間上の位置を数値で表せる系)であれば、どのような系であっても、同じように力学法則がなりたつ。
・また、光の速さは、動いている人から見ても、止まっている人から見ても、まったく同じである。
このように仮定してみることによって、さまざまな現象を説明することができるようになりました。
これらの原理のもとでは、質量をもった物体は、加速すればするほどその質量が増し、速度が上がりにくくなり、決して光速度を超えることはありません。
また、動いている人(例:非常に速いスピードで移動する乗り物に乗っている人)の時計は、止まっている人の時計よりもゆっくり進みます。(光速に近いくらい速いのでなければ、時計の遅れはまったく問題にならないくらい小さいものです)
そして、同じ速さでまっすぐ進んでいる物体は、止まっている人から見ると進行方向に縮んで見えます。これをローレンツ収縮といいます。(ただしこれも、日常目にする速さでは問題になりません)
光の速さで起こる現象は、日常的な感覚とはまったく異なるように思えますが、これでさまざまな物理現象が説明できるというのが、さらにおもしろいところです。
8.科学者たちは、次のような方法で新しい物質をつくりだします。
a.原子の性質を変えるb.新しい種類の原子を発見する
c.既に見つかっている原子を新しい方法で組み合わせる
d.a~cのいずれでもない
物質をこれ以上分割できないくらい小さな単位に分割したものが「原子」です。実際は、原子はさらに小さな粒子で構成されていますが、物質の性質を決めるもっとも小さな単位として「原子」が存在します。
同じ種類の原子、または違う種類の原子がいくつかつながると、「分子」になります。
たとえば水の分子は、酸素原子(O)ひとつと水素原子(H)ふたつでできています(H2O)。水の分子がゆるやかに集まると液体の水になり、水の分子がぎゅっと固まって集まると氷になります。水の分子がばらばらになると、水蒸気になります。
さまざまな分子が集まって、目に見える物質ができます。
さて、何か新しい性質をもつ新しい物質がほしいと思ったとしましょう。
原子の性質は変えることができません。新しい原子(元素)を探すことは不可能ではありませんが、とても難しく、見つけたとしても非常に不安定だったり、量が少なかったりして、ものをつくるのには不便です。
残る方法は、原子の新しい組み合わせや並び方を考え出すこと。そして分子をさまざまに組み合わせてみることです。
原子や分子の組み合わせを工夫した物作りの例として、以前インタビューさせていただいた塩谷教授グループの研究をご紹介します。私たちの体に不可欠なDNAという分子の中に、金属を並べて新しい材料をつくるという研究です。
金属と生物材料でデザインする夢
~塩谷光彦教授(化学専攻 生物無機化学研究室)~
9.ハイゼンベルクの不確定性原理は、次のように言っています。
a.電子の正確な位置を測定することは決してできないb.電子の正確な速度を測定することは決してできない
c.電子の位置と速度を同時に正確に測定することはできない
d.電子のどのような性質も正確に測定することは決してできない
ハイゼンベルクの不確定性原理は、量子力学の基礎を築き上げるのに大きく貢献しました。
原子の中には原子核があり、この原子核の周りをいくつかの電子が常に移動しています。
ある電子が、どのような速さで運動し、どこに存在するのか、気になるところです。
ところが、実は、電子の運動量と位置を正確に、同時に測定することはできないのです。運動量と位置を同時に測定しようとすれば、それぞれの量にはある程度の幅(ばらつき)が生まれます。
これを最初に提唱したのがハイゼンベルクで、その後の量子力学の発展によって、さらに裏づけられました。
電子以外の粒子、たとえば光子についても同じことがいえます。
電子や光子などの粒子の振る舞いを考えるとき、波の性質と粒子の性質を同時にもつ、と考えると、さまざまな物理現象を説明できます。これに基づいた学問が量子力学です。量子力学がなければ、液晶テレビやパソコンなど、現在の半導体技術の発展はありませんでした。
不確定性原理の「不確定」という言葉につられて、「科学には確かなことは何もできないのだ」という人がいますが、決してそうではないことが、身のまわりの工業製品を見ればわかります。
量子力学のふしぎさ、おもしろさに触れるには、ハイゼンベルクの弟子であった朝永振一郎博士の以下の本がおすすめです。
朝永 振一郎
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または
この中の「光子の裁判」は、波でもあり粒子でもあるという光子の性質を、とらえどころのない不思議な犯人・波乃(なみの)光子に見立てて追いつめようとしていく物語です。
10.化学反応は
a.試験管の中だけで起こるb.常に危険である
c.自然界のどこでも起こる
d.生物の中だけで起こる
「化学反応」と聞くと、特別な薬品や設備を使って行われるような印象を受けますが、実は地球、そして宇宙のどこでも起こっています。
マッチを擦ると火が出るのも化学反応です。
食べ物を食べて消化されるのも化学反応です。
生き物がその命を維持すること、そして命を失った後に朽ち果てていくことも、すべてさまざまな化学反応の組み合わせによって起こっています。
分子の中の原子どうしのつながりが切れたり、別の原子とくっついたりすることで、新しい物質ができることをすべて「化学反応」といいます。
火が出るのは、ものが酸素に触れて、変化するからです。
食べ物は消化酵素に触れて、小さく分解されて吸収されます。
そして、生き物の細胞の中では常に化学反応が起こっています。
物質の性質が変化するときは、その変化を説明する化学反応や物理変化がかならずあります。たとえそれがどれほど複雑なものであろうとも。
ダイナミックで変化に富んだ世界がどのように成り立っているか、変化しつつあるかを理解しようと、科学者を初めとする人間の知は、常に挑戦し続けています。
11.次のような種類の物質の中で、もっとも良い導電体になるものはどれでしょうか。
a.ガラスb.金属
c.木
d.a~cはどれも良い導電体である
さまざまな物質はそれぞれに固有の電気伝導率をもっています。よく電気を伝導するものを良導体(導体)といいます。
一般に金属は良導体で、ガラスや木材は電気を通さない絶縁体です。
シリコンなどの半導体は、条件を人為的に変えることによって電気の通し方をコントロールできるため、精密な電気制御が必要な機器によく用いられます。
12.古い物質の炭素年代測定法が可能なのは
a.炭素は黒く、日光を吸収するからb.炭素は普遍的な化学元素だから
c.炭素のいくつかの同位体は放射性であるから
d.a~cのいずれでもない
○○千年前の化石が見つかった、というニュースをときどき見かけます。
では、なぜその化石が○○千年前のものだとわかるのでしょうか?
それを知るために使われる方法が、炭素年代測定法です。
手っ取り早くいえば、調べたいものの中の炭素原子の「年齢」を調べているのです。
元素記号「C」で表される炭素原子は、実は一種類ではありません。原子の中の原子核の中にある中性子の数が異なるものがあります。これらを同位体と呼びます。
いちばん多いのは中性子の数が12個の「C12」ですが、ごくまれに中性子の数が14の「C14」という原子があります。このC14の原子核は不安定で、中性子の数を減らして安定化しようとする「放射性崩壊」が起こります。C14のように放射性崩壊する同位体を「放射性同位体(ラジオアイソトープ)」と呼びます。
生物の体に取り込まれたC14は、生物が死んだ後、放射性崩壊によって、およそ5730年で半減します。
大気中のC12に対するC14の割合は常に一定とみなされるので、死後の生物の体に含まれるC14がどれだけ減っているかを調べることで、その生物がどれくらい前に死んだものかがわかるわけです。
これが炭素年代測定法です。
炭素が使われるのは、炭素が地球上のどこにもある元素だからですが、実際は、炭素だけで正確な年代を測定するのが難しい場合もあり、他の同位体と組み合わせるなど、さまざまな方法が工夫されています。
13.核融合と核分裂の違いは
a.核分裂は商用電力を生み出すために使われているが、核融合はそうではないb.核融合は商用電力を生み出すために使われているが、核分裂はそうではない
c.核分裂は星のエネルギーの源であるが、核融合はそうではない
d.a~cのいずれでもない
原子の中の原子核どうしが融合することを原子核融合(核融合)といいます。
このとき、非常に大きなエネルギーが放出されることがあり、水素爆弾などに応用されています。太陽など自分で光を放つ恒星の内部では、水素の核融合が起こっています。核融合を利用した商用電力の研究も進んでいますが、また実用化に至ってはいません。
いっぽう、不安定な原子核が分裂することを核分裂反応といいます。このときも、エネルギーが放出されます。
原子核が分裂するときに放出された中性子を、別の原子核が吸収して分裂し、そこで放出された中性子がさらに別の原子核に吸収され……というように核分裂反応が連鎖すると、非常に大きなエネルギーが放出されることになります。原子爆弾は、この核分裂の連鎖を急激に行います。いっぽう、原子力発電では、核分裂の連鎖が穏やかになるように制御して電力を生み出しています。
14.粒子加速器は、次の目的のための機器です。
a.試作車をより速く走らせるb.化学反応をスピードアップする
c.物質の基本構造を調べる
d.a~cのいずれでもない
昨年の9月10日、世界最大の衝突型加速器(大型ハドロン衝突型加速器、LHC)が運転を始めてニュースになりました。
LHCは全周27 kmと巨大な施設で、他の加速器も非常に大きな施設です。たとえば日本にある高エネルギー加速器研究機構の加速器は、全周が3 kmもあります。
これほど巨大な施設を使ってしかできないこと。それは、目に見えず、顕微鏡でも見えないほど小さな粒子の性質を調べることです。
小さな粒子をこわすには、巨大な力が必要です。そのために、粒子を強力に加速し、互いにぶつけあうことでこわすのです。
たとえばLHCを使って、原子核の中に含まれる陽子と陽子を互いに衝突させることでこわし、生まれたさらに小さな素粒子の性質を調べ、これまで見つかっていなかった素粒子を見つけようとしています。
このような研究によって、最先端の物理学が飛躍的に進むことが期待されます。
15.太陽の年齢はだいたいどれくらいでしょうか?
a.数千年b.数百万年
c.数十億年
d.数兆年
ビッグバンによって生まれた宇宙の年齢は、およそ137億年であると推定されています。
太陽の年齢は、およそ数十億年であると推定されています。
16.太陽系・銀河系・そして宇宙の年齢について、もっともよく説明しているのは次のうちどれでしょうか?
a.太陽は宇宙よりかなり若いb.太陽と宇宙はだいたい同じ年である
c.太陽は銀河系とだいたい同じ年である
d.太陽は銀河系よりも若い
銀河系はの年齢は、宇宙の年齢に近いと考えられています。
現在の宇宙論では、ビッグバンの直後に、さまざまな粒子や物質のダイナミックで急速な大きな変化がきわめて短時間のうちに起こり、それらが落ち着いたころ、銀河系などの大きな構造ができたとされています。
地球を含む太陽系は、そのあとにできました。
17.地球の年齢はだいたいどれくらいでしょうか?
a.数千年b.数百万年
c.数十億年
d.数兆年
太陽およびその周りの惑星からなる太陽系は、ほぼ同時に生まれました。
したがって、地球と太陽はほとんど同い年であるといえます。
18.地球の表面で永久的な構造は、次のうちどれでしょう?
a.大西洋b.ロッキー山脈
c.サハラ砂漠
d.地球表面にあるどんな地質学的な構造も永久的なものではない
地球上の山、海、砂漠、湖など、さまざまな構造物のどれも永久的なものではありません。
地球の表面を構成する岩盤(プレート)は、その下にある岩石(マントル)のゆっくりとした流れに乗って、常に動いています(プレートテクトニクス理論)。
大昔の地球の大陸は、今の地球の大陸とはまったく違う形をしていました。
非常に長い時間をかければ、大西洋も太平洋も、今とはまったく違う形になっていくでしょう。
また、エベレストなどの山々が、ごくわずかずつ成長していることも知られています。
サハラ砂漠は、雨が降れば緑化し、乾燥すれば砂漠になり、という変化を繰り返しています。いっぽうで、人間の営みによって、これまで緑に覆われていた地域が砂漠化するという現象も各地で見られています。
19.地球の真水のほとんどは、次のうちどこかにあります。
a.アメリカ合衆国の東側b.南極大陸
c.五大湖
d.a~cのいずれでもない
私たちの地球は、水の惑星とよばれます。その水のおよそ97%は海水で、淡水はわずか3%です。そして淡水の70%が、南極の氷として存在しています。南極の氷は、地球上の氷のおよそ90%を占めています。
淡水の中でも、衛生的に問題のない水を手に入れられる地域が少ないことを考えれば、日常生活に用いることのできる淡水が、いかに貴重なものであるかがわかります。
20.酸性雨の主な原因は
a.大気中の天然の酸b.エアコンの冷媒から放出される物質
c.工場の煙突や自動車から放出される物質
d.オゾン層の崩壊
酸性雨の主な原因は人間の活動です。
工場や家庭、道路交通などでは、石油や石炭、ガスなどを大量に燃やして、生活に必要なエネルギーを得ます。それによって生じた酸化物が雨と反応して、硫酸や硝酸といった強い酸になり、酸性雨が降ります。
酸性雨を受けた土壌や湖沼は酸性になり、そこに棲む生き物や農業などにも悪影響を与えます。
21.地球でもっともたくさんいる動物は
a.哺乳類b.魚
c.昆虫
d.鳥
動物種のおよそ半分が昆虫であると考えられています。
昆虫は、地球上のありとあらゆるところに適応し、生き延びる能力をもっています。そのため、環境によってさまざまに異なった姿形の昆虫がいます(多様性)。
ある昆虫がなぜ、その環境で生き延びることができるのか、それを調べることによって、まだ知られていない生命現象や能力を発見することができます。
昆虫研究のおもしろさは、なんといってもその多様性の高さにあります。
22.ヒトの体の細胞の中は
a.たくさんの複合体のサブユニット(構成単位)を含んでいるb.原形質と呼ばれる液体から主にできている
c.世界の他の場所とは違う化学法則に支配されている
d.a~cのいずれでもない
人間の体は、たくさんの小さな細胞からできています。
生きた細胞は、常にさまざまな化学反応を起こしている工場のようなものです。外界や血液から酸素や栄養を取り込み、いらないものを外に出し、ときには新しい細胞をつくるために、その材料となるたんぱく質をつくります。
化学反応の場となるのが、たんぱく質でできた細胞小器官とよばれるさまざまな部品です。細胞小器官は、化学反応をコントロールするいろいろな種類の酵素を備えています。細胞を顕微鏡で観察してみると、いろいろな形の細胞小器官がぎっしりと詰まっているのがわかります。そのすきまを、原形質とよばれるゲル状の物質が埋めています。
さまざまな形の細胞が、それぞれの場所で、健康な体を維持するために働いています。
23.健康な食品に不可欠なのは次のうちどれでしょう。
a.脂肪b.炭水化物
c.たんぱく質
d.a~cのすべて
健康的な食事に何よりも大切なのは、三大栄養素とよばれる炭水化物・脂肪・たんぱく質と、そしてビタミンやミネラルをバランス良くとることです。
しばしば悪者扱いされる脂肪ですが、脂肪は脳の神経には欠かすことができないものです。また、脂肪組織が適度に発達していないと、ホルモンバランスに影響を与え、糖尿病等の疾患の原因にもなることがわかってきています。
また、たんぱく質をとらなければ、体づくりができません。
そして、炭水化物をとらなければ、運動したり考えたりするエネルギーが得られません。
テレビなどでは、「○○は体によい」「△△は脳機能を強化する」という宣伝文句で、さまざまな食品を紹介しています。
しかし、その○○や△△に含まれる機能成分は、多くの場合ごくわずかであり、体に良い影響を与えるほどの量の機能成分をとるためには、大量の○○や△△を食べなければいけない場合がほとんどです。
1つあるいは数種類だけの食品だけを食べて健康になれるということは決してありません。
24.DNAは
a.細胞が化学反応を行うのに必要な情報を含んでいるb.細胞内の物質のほとんどをつくりだしている
c.ほとんどすべてが遺伝子でできている
d.a~cのいずれでもない
22の項で、細胞の中ではさまざまな化学反応が行われていることをご紹介しました。
そのさまざまな化学反応を起こすのに必要な部品や、細胞そのものをつくるのに必要な情報が、DNAに含まれています。その情報を遺伝子といいます。
DNAのすべてが遺伝子であるわけではなく、むしろDNAの大部分が遺伝子の情報ではありません。遺伝子以外のDNAの部分がどのような役割を果たしているか、そこに今、注目が集まっています。
25.幹細胞は
a.ヒトの中だけに存在するb.実験室の中だけに存在する
c.体にあるどんな種類の組織でもつくりだせる能力をもっている
d.a~cのいずれでもない
生物の体には、さまざまな役割を持つ部分があります。
たとえば人間でいうと、体を動かす筋肉、体を保護する皮膚、体を支える骨、そしてさまざまな情報を伝える神経などです。
これらの部分はそれぞれ、その役割に特別に適した形と性質の細胞でできています。
どんな生き物も最初はひとつの細胞でした。
そして、その細胞が増えていくにつれて「どんな組織にもなることができる細胞」が少しずつ、体の部位に適した形や役割だけを担うように変化していきます。これは、どんな生物(多細胞生物)でも同じです。
それでは、完全に成長した大人の生物は、「どんな組織にもなることができる細胞」である幹細胞をもっていないのでしょうか。
実はそんなことはなく、体のあらゆる場所に少しずつ幹細胞が存在して、成熟した細胞が失われたときなどのために待機しています。
これらの幹細胞の性質を調べたり、幹細胞をつくったりする研究が盛んに行われており、将来の医療に役立つことが期待されています。
26.現代のヒトと縁続きであると言える最初の動物が地上に現れたのは
a.数千年前b.数百万年前
c.数十億年前
d.数兆年前
地球が生まれたのはおよそ46億年前と推定されています。
それからしばらくは地球はとても熱く、形のある生命が生まれることはできませんでした。
生命を形づくるさまざまな材料(有機物)がまざった液体の中から、最初の生物が生まれたと考えられているのが、だいたい38〜40億年前のことです。



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