ねんねのおはなし

先日も書いたが、寝る前の「おはなし」を楽しみにしている娘。

昨夜のお題は「カメ」だった。


保育園のお散歩コースにペットショップがあるらしく、そこのカメさんが娘のお気に入りなんだとか。

「かめぞう」と名前までつけている(先生が「“かめきち”だっけ?」と言ったら「か・め・ぞ・お!」と訂正していた)。

そんなこんなで「カメさんのお話」をリクエストされた。


月のきれいな夜の海です。

ざぶーん、ざぶーん、と、砂浜に波がうちよせます。

あれれ? 海のむこうのほうから、いっぴきのおかあさんカメさんがやってきたよ。

あ、もういっぴき、そしてもういっぴき、おかあさんカメさんが、きた!


おかあさんカメさんたちは、いっしょうけんめい、砂浜にあなをほります。

よいしょ、よいしょ。

おおきなあなができたら、その中に、ぽとーん、ぽとーん、とたまごをうみます。

「あったかくして、ぐっすりねむってね」

と、砂のおふとんをかけて、おかあさんカメさんたちは、海の中へかえっていきました。


あったかーい、砂のおふとんの中で、たまごに入ったちいさなカメちゃんは、ぐっすりねむりました。

「ふわわー。よくねた。そろそろ、そとに出たいなあ」

こつこつ。こつこつ。

あかちゃんカメちゃんは、がんばって、たまごをやぶります。

「でた~!」

出てきたのは、むすめちゃんカメちゃんでした。

おとなりのあなでもやっぱり、こつこつ。こつこつ。

「でた~!」

わあ、こうちゃんカメちゃんが出てきたよ。


むすめちゃんカメちゃんと、こうちゃんカメちゃんと、Yちゃんカメちゃんと、Aちゃんカメちゃんと、Rちゃんカメちゃんと(みんな保育園のお友だちの名前)、みんなそろって

「やったー!」

とおおよろこび。

でも、あれ? おかあさんカメさんが、いないよ?

「よーし。みんなで、おかあさんカメさんのところへいこう!」

むすめちゃんカメちゃんたちは、海のほうへむかって、とことこ、とことこ、歩きはじめました。


そこへ、おおきな波が、ざぶーん!

「わー、こわいよー」

でもみんな、がんばって、海の中にとびこみます。ちゃぷーん。


ちゃぷちゃぷ、ちゃぷちゃぷ。

むすめちゃんカメちゃんたちは、がんばって泳ぎます。

「おかあさんカメさんは、どこかなあ」


そこへ、むこうから、おおきなくじらさんが来たよ。

「ねえねえ、ぼくたちの、おかあさんカメさんは、どこ?」

こうちゃんカメちゃんが、きいたよ。

おおきなくじらさんは、

「もっともーっと、むこうだよ。がんばって、いっておいで」

そういって、ぷしゅーっと、たかくしおをふきました。


ちっちゃなかめちゃんたちは、ちゃぷちゃぷ、ちゃぷちゃぷ、がんばって泳ぎます。

すると、むこうのほうから、「おーい」という声が聞こえてきました。

「あ、おかあさんだ!」

「がんばろう!」

ちゃぷちゃぷ、ちゃぷちゃぷ。いっしょうけんめい泳いでいると、おかあさんカメさんたちがみえてきました。


「むすめちゃーん」

「こうちゃーん」

「Yちゃーん」

「Aちゃーん」

「Rちゃーん」


やったー! おかあさんカメさんに、やっとあえた!

むすめちゃんカメちゃんたちは、いっぱいぎゅーってしてもらって、みんなでおやつをたべましたとさ。


おしまい。