吸虫管をつくる

実は昨日もチャレンジしたのだが、いくらあぶってもガラス管がびくともせず、頓挫していたのだ。

AさんとG君にコツを聞いたところ、どうやらガスバーナーの温度が低かったらしい。空気をボウボウに入れて、内炎ギリギリの温度の高そうなところであぶってみると、見事にガラス管はぐにゃりとやわらかくなった。そこを見すまして思いっきりひっぱると、なんとか目的の細さになる。ガラス管を切って、綿栓を入れたチップを取り付けて、ゴムチューブにつないで吸い口をつけて、マイ吸虫管のできあがり。これを首からかけると、なんだかショウジョウバエをやっているぞという感じで、我ながらかっこいい。


それにしても最近、手遊びめいた楽しい作業ばかりやっているなあ。TCさんに「手段のためには目的を選ばないってやつ?」と言われる。いえいえ、ちゃんとした目的のためですとも。


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お昼はAさん、G君、TKさんと4人で。毎度ばかばかしいお笑いなのだが、今日は地球の核までどうやったら掘り進めるかという話になった。


「そもそも地球の中心の温度って何度くらいなんだろうね」

「500℃くらいじゃないですか?」

「そんな馬鹿な」

「じゃ3千℃くらい?」

「適当だなあ」


「じゃあさ、地球の中心にはなにがあるの?」

「ものすごーく重い物質が凝縮されてるんじゃなかったでしたっけ」

「そうか、小さなブラックホールがあると思えばいいのか」

「いや、それはちょっと・・・」

「そしたらさ、そのブラックホールをちょっと捕まえてやね、」

「ちょっと待った。捕まえるって、君はブラックホールをどんなもんやと思ってるわけ?」

「マックロクロスケみたいなもんだと思ってないですか?」

「とにかくそいつを捕まえて、箱か何かに入れて持ち運ぶわけよ」

「持ち運んでどうするの」

「そしたら重力に従って地球が自分に集まってくるわけでしょ。自分がいるところが世界の中心になるわけじゃない。そこで・・・」

「愛を叫ぶんですか」

「・・・」

「いやあ、今日の話はアカデミックやね」


どこがですか、TKさん。生物学者の科学リテラシー、かく(核)のごとし、というお話でした。

お後がよろしいようで。


*ちなみにMSNエンカルタ百科事典ダイジェストによると、地球の内核の温度は約6650℃、平均密度は13、主に鉄でできていると考えられている。内核の半径は1275 kmなので、「ちょっと持ち運ぶ」ことは不可能です。