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灰谷健次郎『海になみだはいらない』から:


 “岩のあいだをもぐってサザエをとっていると、ときに大波がきて、それにまきこまれることがある。体がでんぐりがえって、何がなんだかわからなくなる。

 そんなとき、あわててはいけないし、波にさからってもいけない。いきをつめてじっとしている。

 よせてきた波はかならず引いていく。波が引いていくとき、ぽっかりと体は波の上にうかびあがった。”


海になみだはいらない (角川文庫)

海になみだはいらない (角川文庫)